ドラゴンの迷路プレリは合計4回出て4-0、2-1,2-1,3-0でした。
プレリの感想については以前の記事に書いた通りですが、結果も出せているので概ね間違っていなかったと思います。
ただボロス/ラクドス絡みのパックだけ異常な速度の別ゲーになる場合がありましたね。
まぁプレリはお祭りだし、今回はギルドパックの内容も数パターンの完全固定なので完全に特殊なフォーマットということで、楽しんだもの勝ちでしょう。
その後、土曜日、金曜日深夜は恒例のdds邸ドラフトを行いました。
土曜日2回、日曜日3回やって、3-0*2,2-1*1,1-2*2とまぁまぁな結果です。
で、まだまだ環境はわかりませんが感じたことを書いていきます。
独断と偏見に基づいているので注意。
●パックの強さはRTR>>>>DGM>>GTC
これはほぼ全員の同意が得られるだろう印象です。
最後に剥くRTRのカードパワーは半端ではありません。
そしてGTCの弱さも半端ではありません。残り5、6枚ですでにプレイアブルカードがない。
正直GTCのドラフトはRTRのダウナー調整だったのですが、こうして組み合わせてみるとそのパワー差が露骨にわかります。
1パック目のドラゴンの迷路ですが、その中間程度の強さです。ただしこのパックには、ピック基準となりうる明確なカードパワー差が各カード間で存在します。
それはそのままピックの基準になっていく要素なのですが即ち……
●DGMは高レアリティほど強い
はい、身も蓋もありませんが完全に確定事項です。
ドラゴンの迷路のアンコモンはすべて多色ないしは分割カードとなっていますが、その殆どが明確なパワーカードでありそのギルドにいく理由になるものばかりです。
逆にコモンの強さはRTRに劣ります。GTCとはdou程度の印象かな。
ただしコモンでも甲虫体の魔道士だけは別格でアンコモン並のパワーカードになっています。
この要素から導き出されるピック基準は……
●DGMはまずレア、アンコモンをとる。サインはそこだけだが確定要素ではない。
流れてきた(流した)カードから色を読んで協調するのはドラフトの基本です。
ですがDGMでサインと呼べるレベルのカードはアンコモン以上(と甲虫体)だけと言ってしまっていいと思います。
他のコモンはすべて以降のパックで代替可能、というよりRTRのカードのほうが強いです。
3手目か4手目で流れてきたアンコモンのカラーはやらせてもらえる可能性が高いと考えられますが、ここで問題があります。
3,4枚程度のカードで色は決められないと言う事です。
この環境の特徴として3色余裕なので、とにかく色を無視して強いカード(アンコとレア)を取り続けていくピックも説得力があります。
上家がこうしたピックをしている場合、流されたカードは単純に「色は無視してカードとして弱かったカード」でしかなく、上家の色を読むサインにはならないわけです。
●DGMのパックからアンコモンが消えた後は、マナベースを取る
ここまでの理論で、基本的に3,4手目でアンコモンが消えます。
逆に言えば、5手目以降でアンコモンが流れてきている場合は明確なサインなので見逃さずに協調しましょう。
さてアンコモンがなくなった後は、コモンとギルド門が残ります。
コモンカードにも迷路シリーズや赤、黒、青の除去など強めのカードもありますが、基本的に色があっていたらギルド門を取っていくのが丸いと思います。
なぜかといえばこの後のパックで門が取れるとは限らないこと、そして何より、強力なRTRにおいてギルド門なんていうカードでピックを消費したくないからです。
RTRのカードはほんとうに強いので、出来る限りカードを取って行きたいところ。となるとここでマナベースを揃えておいて、3パック目ではパワーカードを取れる土壌を整えておくのが懸命でしょう。
●門番シリーズは微妙
シールドでは大活躍な門番シリーズでしたが、ドラフトでうまく使うのは難しいです。先に門番をとってしまうとギルド門がとれず、後のパックで門を集めなければいけなくなりますがそれは前述の理由で勿体無い。
安定して能力を使えるデッキにするのは難しそうですが、逆に言うと門が十分にとれた後に流れてくる可能性もあるので、その場合はピックしてもいいでしょう。
●GTCのピックは?
とにかく弱いGTC。開けた瞬間残念すぎて顔をしかめることも多いです。
GTCの多色カードを取っていくと、RTRと競合して確実に3色デッキになってしまうます(そのぐらいRTRのカードは強い。RTYRの多色カードを使わないなど自殺行為にも等しい)。
個人的にGTCでは一部のコモン除去など以外はあまり深く考えずにピックしていっていいと思います。サポートのギルド門を取るのもいいですし、色が隣り合ったカードだったらタッチ使用を睨んでピックしてもいいと思います。
ただしミックだけはDGMで甲虫体とっていた場合ここでデッキ完成することもあります。
●圧倒的パワー! ラブニカに感謝の帰還!!
最後に残されたRtRは、プレイされていた方の記憶にも遠くないと思いますが、今見返してみると圧倒的に強い!!
軽量クリーチャーも強いですが特に除去が強く、どのギルドどのカラーをやっていてもピックしたいカードがてんこ盛りです。
中でも環境低速化によって刺し傷の点数はバク上げでしょう。
●どのカラーをメインにするか? RTRの5ギルド>>>>>GCTの5ギルド
これは好みの問題もありますが、RTRの5ギルドのほうがGTCの5ギルドよりもずっと強いと感じます。
なのでGTCはサポート程度に考えて、デッキの根幹はRTRのギルドカラーにすべきだと思います。
3色の場合でも、RTRの2ギルドがメインになるようなカラーパイにしたほうが強いデッキが組みやすいと思います(例えば青白緑ならRTRのギルド2つ(セレズニア、アゾリウス)とGTCのギルド一つ(シミック)となり強いカードを取りやすい。緑白赤だとセレズニア、ボロス、グルールでGTC2ギルドになるのでRTRでのピックが狭くなってしまう)。
……が、身も蓋もない話、どこでギルド参入を決めるかが難しい。
その理由はとりもなおさず、肝心のRtRが3パック目だということにあります。
大型エクスパンション1パックだと、パックに裏切られる可能性もありますからね。
●2色? 3色? 組み合わせの多さとパックの少なさによるライブ感
RTRもGTCも、誤解を恐れずに究極的に乱暴な言い方をすれば、メジャーなデッキの組み方はそれぞれ5種類しかなかったと言えます。
なので色読みも普段のドラフトよりずっと簡単だし、色協調できた後は自分のカラーだけ取っていく作業ピックになりがちでした(しかもそれで勝てました)。
ですが今回は10ギルド入り交じって3色にもなりえる環境なので、協調と色読みが今まで以上に重要かつ難しくなっています。
そして各パックが卓で8パックしか無いということは、狙ったコモンを手に入れることも難しくそもそも出ていない可能性も高いです(RTRとGTCは大型エクスパンションなので、特定のコモンが出る期待値は卓に0・8枚程度)。
だいたい狙ったギルド戦略のデッキが組めていた今までとは大幅に変わり、今回のピックにはその時その時に合わせたセンスとライブ感が重要になってくると感じています。
この感覚、ちょっと久しぶりです(考えてみたら3パックそれぞれが違うのはSOM環境以来)。
●この環境、まさに迷路か?
始まったばかりということもあってまだまだ全貌が見えないこのドラフト環境。
1パック目の主力がアンコモン、2、3パック目で大型エクスパンション2つを使うという不安定さもあって、安定して強いデッキが作れるヴィジョンが全く見えません。
ですが各ギルド間での組み合わせやシナジーも多いし、超高速で瞬殺される事も減ったので楽しめそうな気がします。
色事故を嫌っての2色メインにしてもいいし、パワーカードを詰め込んだ多色デッキにしてもいい。
文字通り迷路のようなこの環境、解き明かしていくのも面白そうです。
さて長くなりましたが以上がこの環境のファーストインプレッションとなります。
残りでは、今回のドラフトで作ったデッキを紹介します。
●2-1 赤青スペル
迷路の滑空者
ゴブリンの結集
変転充填魔
変転充填魔
変転充填魔
ルーン翼
二ヴィックスのサイクロプス
高射砲手
どぶ潜み
シミックの変転魔道士
死教団のならず者
死教団のならず者
二ヴィックスのギルド魔道士
凍結燃焼の奇魔
つぶやく幻
皮印のゴブリン
束縛の手
束縛の手
ミジウムの外皮
武器への印化
爆発の衝撃
捕獲/解放
捕獲/解放
9島
8山
最初のドラフトは1-1で変転充填魔と甲虫体の魔道士が天秤にかかったが、高レアリティのカードのほうが出会う確率は低いので試せる機会に試しておいたほうがいいと感じアンコモンの充填魔で。
すると二手目でも同じ二択で当然の充填魔、さらにその後も充填魔3枚目(と甲虫体3枚目……どれだけ被ってるんだ)が流れてきたのでデッキタイプを寄せることに。
マナベースはまったく取る機会がなかった、というよりは青赤系のマナベースが壊滅していたので無理せず2色で行くことに。
GTCでは回避能力とスペルを取り(強盗が欲しかったが見なかった)、RTRで残りを詰めて完成。
結果として変転魔3体とサイクロプス、さらにどぶ潜みと各種スペルのシナジーが楽しいデッキに仕上がった。死教団2枚で暗号先も完璧。
だが甲虫体3枚を流してしまった代償は大きく下手の甲虫ビートに負けて2-1。
それにしてもこんなアンコモン偏重のデッキは滅多に組めないだろうからいい経験だった。
●1-2 ドラン均等
迷路の嫌悪者
迷路の嫌悪者
尖塔のロック鳥
オーガの脱獄者
オーガの脱獄者
青銅嘴の恐鳥
ザリーチ虎
生存/存命
問道の影
門道の影
死の歓楽者
聖堂の護衛
殺戮角
構脚のトロール
屑肉の刻み獣
カルテルの貴種
千叩き
オルゾフの魔除け
忌まわしい光景
遠隔/不在
刺し傷
覚悟/意欲
集団的祝福
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
セレズニアのギルド門
3沼
5森
6平地
ひたすらパワーカードをピックして詰め込んだパワーデッキ。
DGMでのピックはレアとアンコ→なくなったらギルド門。
GTCでもパワー重視でカードをとって、RTRで完成させるピックを行った。
最終的に門4枚にバックアップされた門道の影とオーガの脱獄者がうまく使えるデッキになったが、デッキ全体が重いのにマナサポートカードが皆無なのが問題だった。
負け試合はすべてマナ事故。回れば強かったと思うが、ここまで色指定厳しすぎるとデッキに問題があるといえるだろう。
マナカーブにも問題があり流石に失敗ピックと言えるだろう。パワーカードばかりとり続けてもデッキにはならない、これだからドラフトは面白い。
●3-0 赤黒t青除去コン
迷路の嫌悪者
地下墓地のナメクジ
夜帳の憑依者
殺戮の剣闘士
ルーン翼
危険な影
不安定な装置
戦心の歩兵
雇われ拷問者
不気味な人足
第6管区のワイト
凍結燃焼の奇魔
忌まわしい光景
忌まわしい光景
殺意の凝視
殺意の凝視
滅殺の火
爆発の衝撃
変化/点火
遠隔/不在
歪んだ体型
ディミーアの導き石
8沼
7山
3島
サイド
力戦の幻影*2
オーガの脱獄者
致命的な噴煙
グリクシスカラーの除去コントロール。
DGMのピック方針は先に書いたとおりレア、アンコモン→ギルド門。
今回で言えば分割カード2種からのスタートとなった。
GTCで黒の除去が大量に流れてきたので撮り続けて黒メインの除去コントロールが完成。この時点でカラー的にディミーアは終わって、RTRではラクドスのカードを期待することとなった。
ただRTRではラクドスの優良カードがあまり流れてこなかったが、これは上方面が5色系統のピックをしていたからだろう。
弱いGTCだがコモン除去はDGMより強い(赤黒は基準として青でも白でも除去を強くできる)。除去が強くない環境などありえないし、環境の速度は落ちているので赤黒t一色(GTCのギルド)の除去コンは強力なアーキタイプになりそう。
赤黒メインのカラーリングは、ダブルシンボルの強力なコモンカードが存在する(滅殺の火、忌まわしい光景、危険な影、フロストバーンなど)。シンボルの濃いカードは3色デッキでは普段以上に忌避される傾向にあるので、これら強力カードを使いやすい2色系デッキの優位は存在する。ピック段階でデッキの完成形を予めイメージし、デッキに必要なカード枚数を2色で確保し、多色の強力カードを諦めるピックもありえるだろう。
●1-2 アナカラー均等
デッキが紛失したのでリスト省略で。
初手化膿から入ってコロズダのゴルゴンでゴルガリ系確定、残りをセレズニアとディミーアで両天秤にかけてディンローヴァやコンマジ来たのでアナカラーに行ったのだがこれは間違いだった。
このカラーパイだとド均等3色なのにRTRでゴルガリ以外多色カードが取れないのは辛すぎる、セレズニアにすべきだった。
マナカーブも悪く余裕の負け。除去もそこそこ多かったけどうーん、やっぱGTCのギルド重視は強いとはいえない気がする。
●3-0 ジャンド均等
ウトヴァラのヘルカイト
死滅都市の執政
鱗はぎの捕食者
ザルターの古きもの
ラクドスの地獄犬
ザルターの豚
リックスマーディの落とし子
そびえ立つ雷拳
暴れ玉石
暴れ玉石
構脚のトロール
屑肉の刻み獣
雇われ拷問者
トゲの道化
快楽殺人の暗殺者
皮印のゴブリン
戦慄掘り
肉体/流血
モルグの噴出
労苦/苦難
イゼットの導き石
新緑の安息所
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
ラクドスのギルド門
4沼
4森
6山
ギルド門を手厚くとった3色デッキ。
アンコ以上のパワーカードをひたすらら詰め込んだ構築は、汚いけどこういった環境の大正義とも考えられる。
実際1枚1枚のカードパワーが高くただ単純に強かった。
ピック方針はやはり、DGMではレア、アンコモン→ギルド門の順番でピック。
他にも青白と青黒のカードもとっていたのでその時点でカラーは5色受けになっていたが、GTCでグルールのカード流れてきたのでジャンドカラーに決定。ドランの時の失敗を意識し新緑の安息所は3手目ぐらいで早めに取った。
RTRではゴルガリ&ラクドスの強いカードをピックしていき完成となったが、今回は速度域をあまり設定せずにオールマイティに(悪く言えば適当にパワーカードいれただけ)戦えるようにした。
卓全体でそれまでの赤が弱すぎたせいで赤いカードが安くなっており、そのおかげで結構なパワーデッキに仕上がって3-0。
軽い除去や壁役もあるので、早い相手にも戦えたのが勝因だろう。
土地18のデッキが多いのは、3色デッキであるので色安定を考えた結果と、デッキ自体が重く環境が遅くなったのが理由。
多色デッキはマリガンすればするほど色が揃わなくなり致命傷になり得る。安定感を考えたランド基盤構築と緩めのキープでのプレイを重視して、結果それは正しかったと思える。
やはり新環境は面白い。
これからもドラフトの記事は引き続き書いていこうと思います。
少しでも皆様の迷路攻略の参考になれば幸いですし、また気づかれたことがあればコメントして頂ければ幸いです。
プレリの感想については以前の記事に書いた通りですが、結果も出せているので概ね間違っていなかったと思います。
ただボロス/ラクドス絡みのパックだけ異常な速度の別ゲーになる場合がありましたね。
まぁプレリはお祭りだし、今回はギルドパックの内容も数パターンの完全固定なので完全に特殊なフォーマットということで、楽しんだもの勝ちでしょう。
その後、土曜日、金曜日深夜は恒例のdds邸ドラフトを行いました。
土曜日2回、日曜日3回やって、3-0*2,2-1*1,1-2*2とまぁまぁな結果です。
で、まだまだ環境はわかりませんが感じたことを書いていきます。
独断と偏見に基づいているので注意。
●パックの強さはRTR>>>>DGM>>GTC
これはほぼ全員の同意が得られるだろう印象です。
最後に剥くRTRのカードパワーは半端ではありません。
そしてGTCの弱さも半端ではありません。残り5、6枚ですでにプレイアブルカードがない。
正直GTCのドラフトはRTRのダウナー調整だったのですが、こうして組み合わせてみるとそのパワー差が露骨にわかります。
1パック目のドラゴンの迷路ですが、その中間程度の強さです。ただしこのパックには、ピック基準となりうる明確なカードパワー差が各カード間で存在します。
それはそのままピックの基準になっていく要素なのですが即ち……
●DGMは高レアリティほど強い
はい、身も蓋もありませんが完全に確定事項です。
ドラゴンの迷路のアンコモンはすべて多色ないしは分割カードとなっていますが、その殆どが明確なパワーカードでありそのギルドにいく理由になるものばかりです。
逆にコモンの強さはRTRに劣ります。GTCとはdou程度の印象かな。
ただしコモンでも甲虫体の魔道士だけは別格でアンコモン並のパワーカードになっています。
この要素から導き出されるピック基準は……
●DGMはまずレア、アンコモンをとる。サインはそこだけだが確定要素ではない。
流れてきた(流した)カードから色を読んで協調するのはドラフトの基本です。
ですがDGMでサインと呼べるレベルのカードはアンコモン以上(と甲虫体)だけと言ってしまっていいと思います。
他のコモンはすべて以降のパックで代替可能、というよりRTRのカードのほうが強いです。
3手目か4手目で流れてきたアンコモンのカラーはやらせてもらえる可能性が高いと考えられますが、ここで問題があります。
3,4枚程度のカードで色は決められないと言う事です。
この環境の特徴として3色余裕なので、とにかく色を無視して強いカード(アンコとレア)を取り続けていくピックも説得力があります。
上家がこうしたピックをしている場合、流されたカードは単純に「色は無視してカードとして弱かったカード」でしかなく、上家の色を読むサインにはならないわけです。
●DGMのパックからアンコモンが消えた後は、マナベースを取る
ここまでの理論で、基本的に3,4手目でアンコモンが消えます。
逆に言えば、5手目以降でアンコモンが流れてきている場合は明確なサインなので見逃さずに協調しましょう。
さてアンコモンがなくなった後は、コモンとギルド門が残ります。
コモンカードにも迷路シリーズや赤、黒、青の除去など強めのカードもありますが、基本的に色があっていたらギルド門を取っていくのが丸いと思います。
なぜかといえばこの後のパックで門が取れるとは限らないこと、そして何より、強力なRTRにおいてギルド門なんていうカードでピックを消費したくないからです。
RTRのカードはほんとうに強いので、出来る限りカードを取って行きたいところ。となるとここでマナベースを揃えておいて、3パック目ではパワーカードを取れる土壌を整えておくのが懸命でしょう。
●門番シリーズは微妙
シールドでは大活躍な門番シリーズでしたが、ドラフトでうまく使うのは難しいです。先に門番をとってしまうとギルド門がとれず、後のパックで門を集めなければいけなくなりますがそれは前述の理由で勿体無い。
安定して能力を使えるデッキにするのは難しそうですが、逆に言うと門が十分にとれた後に流れてくる可能性もあるので、その場合はピックしてもいいでしょう。
●GTCのピックは?
とにかく弱いGTC。開けた瞬間残念すぎて顔をしかめることも多いです。
GTCの多色カードを取っていくと、RTRと競合して確実に3色デッキになってしまうます(そのぐらいRTRのカードは強い。RTYRの多色カードを使わないなど自殺行為にも等しい)。
個人的にGTCでは一部のコモン除去など以外はあまり深く考えずにピックしていっていいと思います。サポートのギルド門を取るのもいいですし、色が隣り合ったカードだったらタッチ使用を睨んでピックしてもいいと思います。
ただしミックだけはDGMで甲虫体とっていた場合ここでデッキ完成することもあります。
●圧倒的パワー! ラブニカに感謝の帰還!!
最後に残されたRtRは、プレイされていた方の記憶にも遠くないと思いますが、今見返してみると圧倒的に強い!!
軽量クリーチャーも強いですが特に除去が強く、どのギルドどのカラーをやっていてもピックしたいカードがてんこ盛りです。
中でも環境低速化によって刺し傷の点数はバク上げでしょう。
●どのカラーをメインにするか? RTRの5ギルド>>>>>GCTの5ギルド
これは好みの問題もありますが、RTRの5ギルドのほうがGTCの5ギルドよりもずっと強いと感じます。
なのでGTCはサポート程度に考えて、デッキの根幹はRTRのギルドカラーにすべきだと思います。
3色の場合でも、RTRの2ギルドがメインになるようなカラーパイにしたほうが強いデッキが組みやすいと思います(例えば青白緑ならRTRのギルド2つ(セレズニア、アゾリウス)とGTCのギルド一つ(シミック)となり強いカードを取りやすい。緑白赤だとセレズニア、ボロス、グルールでGTC2ギルドになるのでRTRでのピックが狭くなってしまう)。
……が、身も蓋もない話、どこでギルド参入を決めるかが難しい。
その理由はとりもなおさず、肝心のRtRが3パック目だということにあります。
大型エクスパンション1パックだと、パックに裏切られる可能性もありますからね。
●2色? 3色? 組み合わせの多さとパックの少なさによるライブ感
RTRもGTCも、誤解を恐れずに究極的に乱暴な言い方をすれば、メジャーなデッキの組み方はそれぞれ5種類しかなかったと言えます。
なので色読みも普段のドラフトよりずっと簡単だし、色協調できた後は自分のカラーだけ取っていく作業ピックになりがちでした(しかもそれで勝てました)。
ですが今回は10ギルド入り交じって3色にもなりえる環境なので、協調と色読みが今まで以上に重要かつ難しくなっています。
そして各パックが卓で8パックしか無いということは、狙ったコモンを手に入れることも難しくそもそも出ていない可能性も高いです(RTRとGTCは大型エクスパンションなので、特定のコモンが出る期待値は卓に0・8枚程度)。
だいたい狙ったギルド戦略のデッキが組めていた今までとは大幅に変わり、今回のピックにはその時その時に合わせたセンスとライブ感が重要になってくると感じています。
この感覚、ちょっと久しぶりです(考えてみたら3パックそれぞれが違うのはSOM環境以来)。
●この環境、まさに迷路か?
始まったばかりということもあってまだまだ全貌が見えないこのドラフト環境。
1パック目の主力がアンコモン、2、3パック目で大型エクスパンション2つを使うという不安定さもあって、安定して強いデッキが作れるヴィジョンが全く見えません。
ですが各ギルド間での組み合わせやシナジーも多いし、超高速で瞬殺される事も減ったので楽しめそうな気がします。
色事故を嫌っての2色メインにしてもいいし、パワーカードを詰め込んだ多色デッキにしてもいい。
文字通り迷路のようなこの環境、解き明かしていくのも面白そうです。
さて長くなりましたが以上がこの環境のファーストインプレッションとなります。
残りでは、今回のドラフトで作ったデッキを紹介します。
●2-1 赤青スペル
迷路の滑空者
ゴブリンの結集
変転充填魔
変転充填魔
変転充填魔
ルーン翼
二ヴィックスのサイクロプス
高射砲手
どぶ潜み
シミックの変転魔道士
死教団のならず者
死教団のならず者
二ヴィックスのギルド魔道士
凍結燃焼の奇魔
つぶやく幻
皮印のゴブリン
束縛の手
束縛の手
ミジウムの外皮
武器への印化
爆発の衝撃
捕獲/解放
捕獲/解放
9島
8山
最初のドラフトは1-1で変転充填魔と甲虫体の魔道士が天秤にかかったが、高レアリティのカードのほうが出会う確率は低いので試せる機会に試しておいたほうがいいと感じアンコモンの充填魔で。
すると二手目でも同じ二択で当然の充填魔、さらにその後も充填魔3枚目(と甲虫体3枚目……どれだけ被ってるんだ)が流れてきたのでデッキタイプを寄せることに。
マナベースはまったく取る機会がなかった、というよりは青赤系のマナベースが壊滅していたので無理せず2色で行くことに。
GTCでは回避能力とスペルを取り(強盗が欲しかったが見なかった)、RTRで残りを詰めて完成。
結果として変転魔3体とサイクロプス、さらにどぶ潜みと各種スペルのシナジーが楽しいデッキに仕上がった。死教団2枚で暗号先も完璧。
だが甲虫体3枚を流してしまった代償は大きく下手の甲虫ビートに負けて2-1。
それにしてもこんなアンコモン偏重のデッキは滅多に組めないだろうからいい経験だった。
●1-2 ドラン均等
迷路の嫌悪者
迷路の嫌悪者
尖塔のロック鳥
オーガの脱獄者
オーガの脱獄者
青銅嘴の恐鳥
ザリーチ虎
生存/存命
問道の影
門道の影
死の歓楽者
聖堂の護衛
殺戮角
構脚のトロール
屑肉の刻み獣
カルテルの貴種
千叩き
オルゾフの魔除け
忌まわしい光景
遠隔/不在
刺し傷
覚悟/意欲
集団的祝福
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
セレズニアのギルド門
3沼
5森
6平地
ひたすらパワーカードをピックして詰め込んだパワーデッキ。
DGMでのピックはレアとアンコ→なくなったらギルド門。
GTCでもパワー重視でカードをとって、RTRで完成させるピックを行った。
最終的に門4枚にバックアップされた門道の影とオーガの脱獄者がうまく使えるデッキになったが、デッキ全体が重いのにマナサポートカードが皆無なのが問題だった。
負け試合はすべてマナ事故。回れば強かったと思うが、ここまで色指定厳しすぎるとデッキに問題があるといえるだろう。
マナカーブにも問題があり流石に失敗ピックと言えるだろう。パワーカードばかりとり続けてもデッキにはならない、これだからドラフトは面白い。
●3-0 赤黒t青除去コン
迷路の嫌悪者
地下墓地のナメクジ
夜帳の憑依者
殺戮の剣闘士
ルーン翼
危険な影
不安定な装置
戦心の歩兵
雇われ拷問者
不気味な人足
第6管区のワイト
凍結燃焼の奇魔
忌まわしい光景
忌まわしい光景
殺意の凝視
殺意の凝視
滅殺の火
爆発の衝撃
変化/点火
遠隔/不在
歪んだ体型
ディミーアの導き石
8沼
7山
3島
サイド
力戦の幻影*2
オーガの脱獄者
致命的な噴煙
グリクシスカラーの除去コントロール。
DGMのピック方針は先に書いたとおりレア、アンコモン→ギルド門。
今回で言えば分割カード2種からのスタートとなった。
GTCで黒の除去が大量に流れてきたので撮り続けて黒メインの除去コントロールが完成。この時点でカラー的にディミーアは終わって、RTRではラクドスのカードを期待することとなった。
ただRTRではラクドスの優良カードがあまり流れてこなかったが、これは上方面が5色系統のピックをしていたからだろう。
弱いGTCだがコモン除去はDGMより強い(赤黒は基準として青でも白でも除去を強くできる)。除去が強くない環境などありえないし、環境の速度は落ちているので赤黒t一色(GTCのギルド)の除去コンは強力なアーキタイプになりそう。
赤黒メインのカラーリングは、ダブルシンボルの強力なコモンカードが存在する(滅殺の火、忌まわしい光景、危険な影、フロストバーンなど)。シンボルの濃いカードは3色デッキでは普段以上に忌避される傾向にあるので、これら強力カードを使いやすい2色系デッキの優位は存在する。ピック段階でデッキの完成形を予めイメージし、デッキに必要なカード枚数を2色で確保し、多色の強力カードを諦めるピックもありえるだろう。
●1-2 アナカラー均等
デッキが紛失したのでリスト省略で。
初手化膿から入ってコロズダのゴルゴンでゴルガリ系確定、残りをセレズニアとディミーアで両天秤にかけてディンローヴァやコンマジ来たのでアナカラーに行ったのだがこれは間違いだった。
このカラーパイだとド均等3色なのにRTRでゴルガリ以外多色カードが取れないのは辛すぎる、セレズニアにすべきだった。
マナカーブも悪く余裕の負け。除去もそこそこ多かったけどうーん、やっぱGTCのギルド重視は強いとはいえない気がする。
●3-0 ジャンド均等
ウトヴァラのヘルカイト
死滅都市の執政
鱗はぎの捕食者
ザルターの古きもの
ラクドスの地獄犬
ザルターの豚
リックスマーディの落とし子
そびえ立つ雷拳
暴れ玉石
暴れ玉石
構脚のトロール
屑肉の刻み獣
雇われ拷問者
トゲの道化
快楽殺人の暗殺者
皮印のゴブリン
戦慄掘り
肉体/流血
モルグの噴出
労苦/苦難
イゼットの導き石
新緑の安息所
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
ゴルガリのギルド門
ラクドスのギルド門
4沼
4森
6山
ギルド門を手厚くとった3色デッキ。
アンコ以上のパワーカードをひたすらら詰め込んだ構築は、汚いけどこういった環境の大正義とも考えられる。
実際1枚1枚のカードパワーが高くただ単純に強かった。
ピック方針はやはり、DGMではレア、アンコモン→ギルド門の順番でピック。
他にも青白と青黒のカードもとっていたのでその時点でカラーは5色受けになっていたが、GTCでグルールのカード流れてきたのでジャンドカラーに決定。ドランの時の失敗を意識し新緑の安息所は3手目ぐらいで早めに取った。
RTRではゴルガリ&ラクドスの強いカードをピックしていき完成となったが、今回は速度域をあまり設定せずにオールマイティに(悪く言えば適当にパワーカードいれただけ)戦えるようにした。
卓全体でそれまでの赤が弱すぎたせいで赤いカードが安くなっており、そのおかげで結構なパワーデッキに仕上がって3-0。
軽い除去や壁役もあるので、早い相手にも戦えたのが勝因だろう。
土地18のデッキが多いのは、3色デッキであるので色安定を考えた結果と、デッキ自体が重く環境が遅くなったのが理由。
多色デッキはマリガンすればするほど色が揃わなくなり致命傷になり得る。安定感を考えたランド基盤構築と緩めのキープでのプレイを重視して、結果それは正しかったと思える。
やはり新環境は面白い。
これからもドラフトの記事は引き続き書いていこうと思います。
少しでも皆様の迷路攻略の参考になれば幸いですし、また気づかれたことがあればコメントして頂ければ幸いです。
コメント
ここで途切れているんですが、秘密になっているんですか?
この考察を参考に新環境のドラフトをしてみたいと思います。
>GTCでのピックはレアとアンコ→なくなったらギルド門。
これはDGMの書き間違いのように見えます.どうでしょうか?
甲虫体の魔道士が全体を通してのキーカードになっている印象……
ご指摘ありがとうございました、直しておきました。
>>無界さん
別エクスパンション同士での面白いシナジーも色々ありますし、まだまだ環境はわからないのでこれからのドラフトも楽しみです。
>>タカハシケイさん
甲虫体は本当、なんでこれコモンなのかという強さです。
まだ一度もシミックはやれてませんがそのうちやりたいです。